風立ちぬの二郎と結婚した菜穂子がいい女でかわいいと僕が思う理由

スタジオジブリ作品『風立ちぬ』。

この作品は宮崎駿監督の最後の作品として2013年7月に公開されました。

『風立ちぬは』これまでの宮崎アニメの作品とはかなりテイストが違うのが特徴です。

出典元:楽天市場「風立ちぬ /宮崎駿 スタジオジブリ【中古】

さて、この『風立ちぬ』ですが、実在する航空技術者の堀越二郎をモデルとしたストーリーです。

僕の印象では、この映画は堀越二郎を描いているとともに、宮崎駿監督が自らの理想の女性をそのまま描いた映画のようにも思えました。

理想の女性、つまりヒロインの菜穂子のことです。

今回は菜穂子について書いていこうと思います。

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菜穂子はこれまでのヒロインよりも年上

『風立ちぬ』は実在する航空技術者の堀越二郎をモデルとしたストーリーなのですが、ヒロインの菜穂子は実在しないオリジナルキャラクターです。

あえてオリジナルのキャラクターとして登場させたのですから、このヒロインは宮崎監督にとって非常に重要なキャラクターだったのではないかと僕は思います。

宮崎監督の作品では、ほぼ全てに主要キャラクターに少女が登場しますが、『風立ちぬ』のヒロイン菜穂子は二郎と再会するのは23歳です。

出典元:楽天市場「108ピース ジグソーパズル 風立ちぬ 里見菜穂子 (18.2×25.7cm)

他の宮崎ヒロインたちよりもだいぶ年上です。(『紅の豚』のジーナだけは例外中の例外)

例えばナウシカは16歳で、サンは15歳です。

彼女たちの見ためからしては信じられませんが、でも10代として設定してるのです。

確かに、あの純粋でまっすぐな感じは10代らしさと言えるかもしれません。

ちなみにシータ、サツキ、キキに至っては10代前半です。

そう考えると菜穂子というキャラクターは他の宮崎ヒロインよりもだいぶ年上ということになります。

宮崎ヒロインたちの特徴として、元気で活発、行動力があり積極的・・、そのようなキャラクターが多いです。

千尋に関しては当初は非常に消極的で後ろ向きだったものの、徐々に積極的に変わっていくので、やはり宮崎ヒロインらしいといえます。

(宮崎アニメのヒロインたちについては『スタジオジブリ宮崎駿アニメ作品のヒロインまとめ』の記事を御覧ください。)

しかし菜穂子はどうでしょうか?

消極的というわけではありませんが、活発でどんどん行動していくタイプというよりかは、静かで物腰柔らかくおっとりとしたタイプです。

おしとやかといえばよいのでしょうか。

宮崎アニメにおいて、このようなタイプの女性キャラクターは珍しいと感じました。

「おっとりでおしとやかだったら、シータだってそうじゃないか!」という意見もあるかと思います。

確かにシータはおしとやかな面もあります。

出典元:楽天市場「[ENS-108-297 天空の城ラピュタ 空から女の子が 108ピース]

しかしそれを覆すかのような積極性を同時に持ち合わせています。

例えばパズーが屋根から飛び降りたとき、地面のレンガが崩れ下まで落ちてしまったときなど、トランペットを抱えたまま2階(かなりの高さあり)から飛び降り、さらに穴に落ちたパズーを救出しようと試みます。

普通だったら男でも躊躇するのではないかと思います。

またシータは積極性に加え攻撃性も兼ね備えています。

シータとパズーがムスカやゴリアテの連中に取り囲まれ、パズーが気絶させられシータが黒メガネに取り押さえられた際は、命の危険を顧みず黒メガネの腕を思いっきり噛み付いき拘束から抜け出し、気絶しているパズーのところへ駆け寄るなどしています。

(ちなみにこのシーンはナウシカがペジテの軍人たちに拘束され、抵抗を試みるも逃げることが出来ず、頼みの綱のアスベルが気絶させられるシーンと酷似してると感じています。)

シータに噛みつかれた黒メガネの腕の部分はビリビリに敗れている描写がされているので、シータの顎の強さはヤバイと思われます。

ちなみに敵の腕に噛み付くヒロインはシータの他にはサンしかいません。

ただ、サンの場合は服をビリビリにしていないので、噛み付く力はシータの方が上かもしれません。

服を噛みちぎるシータの顎の強さは、肉を噛みちぎるドーラと通ずるものがあります。

話が少し脱線しましたが、宮崎ヒロインは基本的に非常に活発だということです。

しかし彼女たちに比べると菜穂子は非常におっとりしており物腰柔らかです。

これまでのジブリヒロインたちとはだいぶタイプが違うといえます。

ここまでまとめると、

1、菜穂子は他のヒロインよりもだいぶ年上である。

2、菜穂子は他のヒロインよりも落ち着いており、物腰柔らかである。

と言えるでしょう。

なぜこれまでの宮崎ヒロインとこのような違いがあるのか?

その理由は、菜穂子は宮崎駿監督の理想の女性像を本気で描いた結果なのではないかと僕は考えています。

菜穂子を魅力的に見せる演出

さて、なぜ僕がこのように思ったのかですが、菜穂子はこれまでのヒロインとは違った描き方をされてるように思えたからです。

明らかに『菜穂子を美しく見せるため』の演出がなされているからです

これまでは、ヒロインのひたむきに頑張っている姿、まっすぐな姿、純粋な姿を描いていました。

そこにはヒロインをあえて美しく見せようとす演出は殆ど無いと思えます。

そうではなくてヒロインの生き方そのもの、成長をする姿を見せていると言えます。

しかし『風立ちぬ』の菜穂子の場合はそうではないと思いました。

上にも書いたとおり、菜穂子の場合は『如何にして菜穂子を美しく見せようか』という感じが伝わってくるからです。

例えば、二郎と菜穂子が再開する場面の泉のシーンとかです。

あそこの演出は明らかに菜穂子を魅力的に見せるシーンでしょう。

初めて会ったときは10年前、菜穂子は13歳です。

しかしいま目の前にいる菜穂子は23歳の女性です。

まだ少女のあどけなさを残しつつ、しかし大人っぽいです。

このギャップのインパクトは強烈でしょう。

あの少女がこんなにも立派になったと視聴者の目には映るはずです。

『かわいい・・・。』と思ってしまうでしょう。

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仮にもし、映画の最初で13際の菜穂子に出会うシーンがなければ、そこまで印象に残ることはなかったかもしれません。

最初に13歳の菜穂子を出しておくことで、「あの子供っぽくてあどけない少女が、こんなに成長して・・・・」というギャップを視聴者(特に男性に対して)に強烈に与える演出となっていると僕は思いました。

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二郎との結婚シーンで、菜穂子は美しい『いい女』となる。そして非常にかわいい!

菜穂子の演出面で外せないのが二郎との結婚シーンでしょう。

結核療養所から抜け出した菜穂子が名古屋の二郎のところまで訪れ、そのまま黒川邸で結婚式を上げてしまうという、なんとも強行突破的なものでしたが、その強引な結婚が視聴者に感動を与える効果を与えているように思えます。

身体を蝕む結核を患いながらも必死に二郎のもとへ訪れた菜穂子。

そんな彼女が婚礼衣装を纏って二郎の目の前に表れるのです。

ここのシーンは極めて菜穂子を美しく描写しているように思えます。

無理して二郎に会いにここまで来てくれた菜穂子がきれいな姿で目の前にいるのです。

菜穂子のバックは真っ黒で、菜穂子は明るく光っているというこの演出は、菜穂子を魅力的に見せるための最大の演出だと思えます。

ここではこれまで菜穂子に僅かながら存在したあどけない感じは消えて、大人の女性の『いい女』となっています。

宮崎ヒロインの中で、ここまで美しく見せる演出は菜穂子くらいなものでしょう。

最も宮崎監督に贔屓されてるキャラと思えてなりません。

次郎は菜穂子の婚礼衣装姿を見て、『異常にかわいい!』と感じたことでしょう。

きれいだよ。

出典元:宮崎駿監督、「風立ちぬ」、スタジオジブリ、2013年

とつぶやきます。

僕はこの次郎のつぶやきは、宮崎監督の言葉のようにも思えました。

繰り返しになりますが、菜穂子をこのように美しく描いた理由、それは宮崎監督の理想の女性像を本気で描いたからだと僕は考えています。

もちろん、これまで描かれてきたヒロインたちも宮崎監督の理想の女性像は入り込んでたと思います。

しかし、『風立ちぬ』におけるそれは、これまで以上であると言えるでしょう。

僕の本音

さて、ここまで菜穂子は魅力的で美しく描かれている、と書きました。

僕は菜穂子は魅力的だと思います。

でも同時にこのようにも思います。

『菜穂子はかわいそう』だと。

いや、むしろ『菜穂子はかわいそう』という思いのほうが、『魅力的』よりも上に来ているかもしれません。

その事については『結核治療を放棄して二郎と結婚した菜穂子はかわいそう。風立ちぬ感想』の記事で書いています。

上記の記事で書いているのが僕の本音です。

ちょっと重いので、この記事ではあえて書きませんでした。

菜穂子以外の宮崎アニメの他のヒロインたちについては『スタジオジブリ宮崎駿アニメ作品のヒロインまとめ』を御覧ください。

最後に

最後に鉄道好きの僕がこの映画を見て思ったことを書きます。

それは蒸気機関車の描写がすごいな!、、と言うことです。

作中で登場した蒸気機関車は全て実在していたもので、次の4種類です。

6700形、9600形、C56形、8620形、です。

全て国鉄で使用されていたSLです。

でも1種類書いてそれを使いまわすのではなく、ちゃんと4種類もSLを登場させるところがすごいなと思いました。

ちなみに、この中で好きなSLは8620形です。

京都鉄道博物館のSLコーナーでC62形とともに動態保存されています。

ちなみにこの8620形は菜穂子が結核療養所から二郎に会うために乗車したときの機関車です。

僕のお気に入りである8620形が牽引する列車に菜穂子が乗車していたというのが、非常に印象的でした。

京都鉄道博物館については『タモリ倶楽部で発見!京都交通博物館には銀河鉄道999が実在した!』の記事を御覧ください。

今回は『風立ちぬ』の菜穂子についてでした。

『風立ちぬ』に関しては、今後も書いていく予定です。

宮崎アニメのヒロインたちについては『スタジオジブリ宮崎駿アニメ作品のヒロインまとめ』の記事を御覧ください。

他のジブリ宮崎アニメについては『スタジオジブリを引退した宮崎駿作品まとめ!監督の復帰に期待!』の記事を御覧ください。

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