耳をすませばの雫は、なぜ聖司の告白はOKで杉村ではだめだったの?

今回もスタジオジブリ作品『耳をすませば』について書いていきます。

これまで書いてきた『耳をすませば』の記事は以下からどうぞ。
⇓    ⇓    ⇓
『スタジオジブリの青春恋愛ストーリー、耳をすませば・まとめ』

『耳をすませば』は中学生の青春を描いたラブストーリー。

読書好きの主人公・月島雫が、ヴァイオリン職人を目指す天沢聖司と出会い、ラストでプロポーズされるというお話です。

スタジオジブリの中でもかなり人気の高い作品で、互いに夢や目標を持って影響しあい、成長していく様を視聴者にドキドキを与えていると考えられます

しかし逆に雫と聖司の関係が眩しすぎて、『耳をすませば』を見たことによって落ち込んでしまう『耳すま症候群』に陥る人も続出しています。

耳すま症候群については以下の記事で書いています。
⇓    ⇓    ⇓
『耳すま症候群が辛い?耳をすませばを見て鬱で落ち込むことはない!』

さて、そんな『耳をすませば』ですが、その中でも目玉のシーンの1つに屋上での告白シーンがあります。

突然、聖司が雫のクラスにやって来て、そのまま2人で屋上に直行。

降り続いていた雨が降り止み、虹が出ている中での聖司から雫に告白する場面。

『思わずキュンとする』という感じでよく言われてるシーンであります。

ですが、僕はこの屋上告白シーンについて、色々と思うところがあります。

今回の記事では、『胸がキュンとする』とされるこの屋上告白シーンに対して水を差すような意見を書いていこうと思います。

ちなみに僕は『耳をすませばの雫は聖司で大丈夫?その後、結婚せず別れるほうが・・』の記事でも、雫と聖司の関係に水を差すような意見を書いています。

雫と聖司のファンの方々には怒られるかもしれませんが(笑)、僕は今回も自分の感じていることを正直に書いていこうと思います。

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聖司よ、なぜ自分がストーカーだと告白した・・・・

さて、それでは聖司から雫への告白シーンのセリフをまず載せます。

聖司
「俺、図書カードで、ずーっと前から、雫に気がついてたんだ。図書館で何度もすれ違ったの、知らないだろう。
となりの席に座ったこともあるんだぞ。」


「ええ!」

聖司
「俺、お前より先に、図書カードに名前書くため、ずいぶん本、読んだんだからな!
俺、イタリアへ行ったら、お前のあの歌、歌ってがんばるからな!」


「私も、」

出典元:近藤喜文監督「耳をすませば」スタジオジブリより

さて、この場面、聖司も雫も顔を真赤にしていて、実に初々しいことこの上ない場面です。

しかし僕はここで『ちょっと待て!!』と思うのです。

何で聖司は図書カードのことについてカミングアウトしたのだと・・・・。

聖司は顔見知りでない雫に自分の存在を知ってもらうため、図書館の雫が読みそうな本の全てに自分の名前を刻むという、とてつもない行動を取っていました。

それは凄まじい労力で、並大抵の精神力では到底ないせないことでしょう。

普通の精神力では絶対に出来ないです。

聖司の執念深さは異常レベルであることは間違いないです。

聖司の図書カード作戦の具体的な行動については以下の記事で書きました。
⇓    ⇓    ⇓
『イケメンでかっこいい聖司はかわいい雫のストーカー?耳すま都市伝説』

さて、聖司は図書カード作戦という途方もなく膨大な労力の末、雫に『天沢聖司』の名前を知ってもらい、自分の存在を意識してもらうことに大成功したのです。

そして、また運良く話もするようになって仲良くなったわけです。

まさに聖司の狙い通りです、

苦難の上、勝利を収めたのです。

しかし、聖司はその勝利を手に入れておきながら、何で図書カードをわざわざカミングアウトするんだ!、と僕は思うのです。

どういうことか?

もう一度、聖司のセリフを引用します。

聖司
「俺、図書カードで、ずーっと前から、雫に気がついてたんだ。図書館で何度もすれ違ったの、知らないだろう。
となりの席に座ったこともあるんだぞ。」


「ええ!」

聖司
「俺、お前より先に、図書カードに名前書くため、ずいぶん本、読んだんだからな!

出典元:近藤喜文監督「耳をすませば」スタジオジブリより

冷静に考えてみてください。

上の聖司の言葉、ちょっとヤバくないですか?

ちょっとかっこいい感じのキザな感じの言い方をしていますが、聖司のセリフを直訳するとつまり次のようになるからです。
⇓    ⇓    ⇓
「私はあなたのストーカーです。

私は、ずっと前からあなたの事を知っていました。

あなたの読みそうな本に全て私の痕跡を残して、私の存在をアピールしました。あなたがいつか私の痕跡に気がつくことを夢見ながら・・・。

私は遠くからあなたの事を見ているだけでは我慢できなくなりました。

私はこっそりとあなたの隣の席に座って、あなたの事をじっと見ていました。

私はあなたの事を追い続けるストーカーです。」

・・・・・・聖司はこのようなことを雫に言ったわけです。

これはちょととヤバくないでしょか?

いや、ちょっとどころではないですね、だいぶヤバイレベルだと僕は思いますね。

普通屋上でこんな事を言われたら、「何この人、気持ち悪い・・・・」で、終了になるでしょう。

そしてその後、友達とかにその話するのです
⇓    ⇓    ⇓
「あの見た目がかっこいい聖司くんが、実はストーカーだったの、ショック!」

「嘘ー!、なにそれ気持ち悪いー!」

・・・・・とまあこんな感じになるでしょう。

それなのに聖司は、なぜわざわざ自分のヤバイ行為をカミングアウトしたのか不思議でなりません。

せっかく今まで築き上げてきた努力が、一瞬で崩れ去るかもしれないのにです。

そんなことをカミングアウトせず、「実は、前から見かけてて気になってたんだ・・・。」という程度の事を言えば済むわけです。

聖司はいったい何を思ってカミングアウトしたのか、謎です。

しかし僕が気になることはそれだけではありません・・・。

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雫よ、なぜそこでときめいてしまうんだ??!

さて、聖司が自らストーカーであることを暴露したわけですが、普通であればここで「何この人、気持ち悪い・・・・」で、終了になっていたことでしょう。

しかし『耳をすませば』ではそうなりませんでした。

雫は聖司にときめいてしまうのです。

なぜだ!!

目の前の男は「自分はストーカーだ」と言っているのだぞ!!

雫は聖司のストーカーのカミングアウトを聞いて、恥ずかしそうに顔を真赤にしています。

いやいや、雫さん。そこは顔を真っ青にするところではないかね?・・・

さて、なぜ雫は聖司のストーカーカミングアウトに対して「何この人、気持ち悪い・・・・」と思わなかったのでしょう?

雫の豊か過ぎる想像力!

僕はストーカー聖司にときめく雫に対して次のように考えました。

雫は想像力が非常に豊か故に、聖司が魅力的に見えたのだと・・・・。

雫の想像力は凄まじいです。

頭のなかでファンタジーな映像が流れ、現実が見えなくなってしまうほどです。

例えば、次のセリフです。

行こう! 恐れずに。
午後の気流が乱れる時、星にも手が届こう!

出典元:近藤喜文「耳をすませば」スタジオジブリより

このセリフは、雫の想像の中で猫男爵バロンと共に空を飛んでいる映像が極めてリアリティに映し出されている時のものです。

現実の雫は、ただ単に道を歩いている(その後走り出す)だけです。

しかし雫は恥ずかしげもなく、上記のセリフを道端で叫んでしまえるのです。

雫の頭のなかには、ファンタジーが繰り広げられているのです。

だからこの時の雫は文字通り現実が見えていないのです。

つまり雫は現実がまったく見えなくなってしまうほど、リアルな映像を頭のなかで作り出せるほどの驚異的な想像力があるのです。

そしてその豊か過ぎる想像力の故に、聖司が魅力的に見えてならなかったのでしょう。

どういうことか?

つまりこうです。

聖司は既にバイオリン職人になるという目標をもっています。

中学3年にも関わらず、すでに夢を持っている。

自分を含め周りの人達は、何となく日常を生きている。

中学卒業後はみな高校に進学です。

しかし聖司はそうではありません。

自分のやりたい見つけ、目標に向って頑張っていっている。

その姿が、雫にとっては眩しくてたまらなく見えたのです。

驚異的な想像力を持つ雫。

夢を持つ聖司の存在は、まるで物語の主人公のように見えたに違いありません。

だから雫は聖司にときめいてしまったのです。

上にも書きましたが、普通であれば聖司のストーカー行為のカミングアウトにより「何この人、気持ち悪い・・・・」で終わりになることでしょう。

ですが雫の場合はその豊か過ぎる想像力故に、ストーカー行為をする聖司の行動の不気味さよりも、夢に向って進んでいく聖司の姿が勝って見えてしまったのでしょう。

さて、個人的な思いを少しだけ書きましょう。

自分のやりたい事、夢、そういったものが早くから見えているということは素晴らしいことかもしれません。

しかし、早くから夢があるから『その人はすごい!』ということは僕はないと思っています。

人の優劣は夢があるかないかではなく、どう生きるかであると思います。

夢や目標がない人がある人に劣っているなんて事はないというのが僕の思いです。

これは『耳をすませば』に限った話ではなくてです。

僕のこの考えについては、また別の機会にでも詳しく書いていこうと思います。

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雫はなぜ杉村では駄目だったのか・・・・

聖司のストーカーカミングアウトを伴う告白にはOKだった雫。

なぜ雫は杉村では駄目だったのでしょう?

僕はこれに関しては、ただ単にタイミングが非常に悪かっただけだと思っています。

どういうことかというと、それは杉村の告白は予定外のことだということです。

杉村は雫の親友である夕子が泣き出してしまったことについて、雫に相談をしたときに結果的に告白せざる得ない状況になったからです。

そこに『雫と2人っきりになりたい』などという下心は杉村にはなかったと思います。

ですが夕子が泣き出した理由は夕子が杉村を好きだからだと雫から言われ、さらに激しく責め立てられたため、勢いで杉村は告白してしまったのです。

タイミングとしては非常に最悪と言えましょう。

雫にとって何の心の準備がないまま言われたため、気が動転して冷静な判断が出来ません。

しかも夕子の事もあって、罪悪感も感じてしまったでしょう。

夕子のためを思って杉村を攻め立てたにも関わらず、その杉村が自分を好きだなんて言うのですから・・・・。

結局、杉村に対しては『ずっと友達だと思ってたから』と言ってしまうわけですが、これは単にこの気まずい場所から逃げ出したい口実でしかありません。

雫もじっくり考えて答えを出せば、杉村の想いに応える可能性もあったのでは?、と僕は思うのです。

結果、雫は杉村をふってしまう形となり、皮肉なことにその直後に雫の横には聖司が来てしまうわけです。

また別の記事でも詳しく書いていこうと思いますが、僕は雫には杉村が良かったのではないかと思うのです。

上でも書きましたが、雫は想像力が豊かです。

あまりにも想像力が豊すぎるため、現実が見えなくなってしまうことも多々あります。

ですからちょとしたことでもやたらと悩むはずなのです。

雫は受験生でありながら、いきなり『自分を試す』とかわけの分からない事を言い出し、小説を書き始めるくらいです。

一度思い込むともう周りが見えなくなって、どんどん泥沼に入っていくタイプです。

そんな雫には、良い意味で気楽そうでそしてさっぱりしていて良いと思うのです。

雫がのめり込んだときなどに、リラックスさせる力が彼にはあると思います。

雫はタイミングの悪さも相まって、結局杉村をふりました。

雫は聖司と付き合い、結婚の約束まですることとなります。

ですが僕は思います。

雫は聖司で良かったのだろうかと・・・・。

というのも聖司のプロポーズに答えてしまったことで、その先の青春がこの上なく辛いものとなってしまうからです

どういうことかと云いますと、雫はこの先10年間も、聖司をただ『待つ』ということに耐えなければならないのです。

高校生活以降の青春は『待つだけ』となる雫。

それが幸せであるはずがありません。

僕はその事について、以下の記事で雫に対しての思いを正直に書きました。
⇓    ⇓    ⇓
『耳をすませばの雫は聖司で大丈夫?その後、結婚せず別れるほうが・・』

今回は聖司と杉村の告白について書いてきました。

『耳をすませば』については、今後も書いていく予定です。

『耳をすませば』の他の記事は以下から御覧ください。
⇓    ⇓    ⇓
『スタジオジブリの青春恋愛ストーリー、耳をすませば・まとめ』

他のスタジオジブリ作品については以下のバナーからどうぞ。

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