村を追い出されたアシタカと人間嫌いサンの関係!もののけ姫のその後

スタジオジブリの『もののけ姫』。

この作品は宮崎駿監督の作品で『紅の豚』に続くアニメ映画で6作目になります。

主人公はアシタカという男性キャラです。

宮崎作品では前作の『紅の豚』同様に、珍しく男が主人公です。

しかし『紅の豚』の主人公ポルコは文字通り豚でしたが、『もののけ姫』のアシタカはかなりのイケメンキャラとして描かれています。

そのため、女性からの人気は非常に高いです。

顔だけでなく、性格も極めて真面目なのが特徴です。

出典元:楽天市場「ENS-108-223 もののけ姫 曇りなき瞳 108ピース

余談ですが、僕の知り合いのジブリマニア(女性)はアシタカの性格が大好きすぎるそうです。

守って欲しいそうです。

欲を言えば性格がアシタカで顔がハウルだったら最高だそうです。

カンタとかトンボとか興味が無いそうです。(かわいそうに・・)

そして、アシタカと対するヒロインとしてサンという少女です。

この少女、見た目は美人ですが、これまでの宮崎アニメの少女キャラと比べると、獣のような目つきをしており表情は厳しく性格もジブリヒロイン史上で最も攻撃的でしょう。

出典元:楽天市場「もののけ姫 モロとサン 108ピース(108-287)[エンスカイ]

しかし、その攻撃的な性格のヒロインは男性からの人気は高めです。

中にはどっぷりとハマってしまう人もいるようで、夢中になりすぎて悩んでいる人もいるようです。

「サンに本気で惚れてしまい、苦しい。」、「サンが魅力的すぎて、現実の女性に興味がなくなってしまった。どうしよう・・・」みたいな悩みを、ネット上のどこかででいくつか見たことがあります。

さて、それでは今回は男女ともに人気の高いアシタカとサンの関係について僕が思うことを書いていこうと思います。

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アシタカはサンにプロポーズ

もののけ姫のラストシーン、でサンはアシタカに次のようなセリフを言っています。

サン
「アシタカは好きだ。でも人間を許すことはできない。」

出典元:宮崎駿監督、「もののけ姫」、スタジオジブリ、1997年

さて、このやり取りですが、『もののけ姫』の絵コンテによると、アシタカのプロポーズにサンが答えていたとのことです。

映像には映っていませんが、このシーンの直前にアシタカがサンにプロポーズしていたということですね。

出典元:楽天市場「もののけ姫 二人の想い(1000-238)エンスカイ 1000ピース ジグソーパズル

ただ、このサンのセリフは曖昧な答え方です。

「アシタカは好きだけど、だけど一緒に暮らすことは出来ない」と言っているわけですから。

それに対してアシタカは次のように答えます。

アシタカ
「それでもいい。サンは森で、私はタタラ場で暮らそう。
共に生きよう。
会いに行くよ、ヤックルに乗って。」

出典元:宮崎駿監督、「もののけ姫」、スタジオジブリ、1997年

アシタカは、サンに「一緒に生きていこう!」と呼びかけているのです。

「同じ場所では暮らすことは叶わなくても、それでも良いんだ!」と言うことです。

結局、2人はその後どうなるのか?

さて、この2人、その後はいったいどうなるのかが気になるところだと思います。

結論から言いますと、サンとアシタカは良好な関係をずっと続けていくとのこと。

こちらのサイトで詳しく述べられていますが、宮崎監督はUSAインタビューで、上のように答えているのです。

ただ、アシタカはサンとタタラ場の間でものすごく苦労するはずだとも答えています。

しかしそれでもアシタカはサンもタタラ場もどちらも大切にしようと努力し続けていくそうです。

つまり、アシタカとサンは今後も良い関係を築いていきながらも、しかし同時に『森と人間』との間で苦しまなければならないという事です。

確かにそうなるだろうと僕も思います。

というのも、エボシはこれから新しく村を作ると言ってるわけですが、これは同時にまた森を破壊していくことを意味しているからです。

タタラ場の皆が幸せに暮らすためには、どうしたって森を破壊していかなければならないでしょう。

だからサンからすれば、エボシをはじめタタラ場の人々はやはり憎むべき対象になります。

出典元:楽天市場「もののけ姫 フィギュア エボシ御前/イメージコレクション/ジブリ/コミニカ

一方、エボシ側からしても同じです。

タタラ場には女性や病気の人々が暮らしています。

エボシはこれらの人々の幸せを願っています。

ですから、エボシだって命がけで森の破壊をしていかなければならないのです。

ですからアシタカは大変です。

タタラ場からは「なぜお前は森側の者と会ってるんだ!」と責められてしまうからです。

サンの方も同じです。

森側から「なぜお前は人間なんぞと会ってるんだ!」と不満をもたれるでしょうから。

しかし、そのような辛い状況の中でも『2人は良好な関係を続けていく』と宮崎監督は言ってるわけです。

それはいったいどうしてなのでしょう?

僕は次のように解釈をしています。。

『アシタカとサンは、関係を続けていることでお互いが救われている。

なぜかというと、2人とも常に孤独だから。』

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外の世界で孤独を味わうアシタカ

アシタカとサン。

2人は立場的には違います。

しかし彼らの境遇を考えてみると、2人はある意味似ていると僕は考えています。

まずアシタカから見ていきましょう。

アシタカは元々は北の地でひっそりと暮らす蝦夷一族の若者でした。

一族の王となる約束をされていて、カヤという許嫁もいました。

しかし、その未来は閉ざされてしまいます。

突然「お前、出て行け!」と、村を追い出されるからです。(実際には、もう少しマイルドな言い方ではありましたが。)

タタリ神から村を守ったアシタカだったのですが、呪いを受けてしまったためです。

出典元:楽天市場「もののけ姫 みにちゅあーとキットmini【アシタカとタタリ神】

一族の長になる男に呪いが・・、となると村にどんな厄災をもたらすか分からないとの判断でしょうが、それにしてもアシタカへのこの仕打はひどいものです。

そもそも蝦夷一族は大和民族との戦に破れて北の地へ隠れ住んでいたわけですから、大和とは全く交流がありません。

そんな所へアシタカを放り出すというのはどういうことを意味するのか?

象徴的なのは次のシーンです。

アシタカ
「これでよいか。」

米売女
「何だいこりゃ?お足じゃないじゃないか!
お足がなきゃ米を返しな!」

出典元:宮崎駿監督、「もののけ姫」、スタジオジブリ、1997年

お足とはお金のことです。(こちらのサイトで詳しく解説されています。)

この場面で分かるのは、アシタカはお金の概念を全く理解していないということです。

アシタカの住んでいた村は、外界から閉ざされていたところでしたから、そもそもお金が必要なところではなかったはずです。

アシタカのいた蝦夷と大和では文化的に全然違うのです。

ですから、アシタカはひどく心細かったはずです。

例えば、いきなり「明日からアフリカの奥地の村へ1人で住め!ここへは二度と戻ってくるな!」なんて状況になったら大変でしょう。

アフリカの文化なんて分からないですし、どうやって生きていけばよいのか右も左も分からないです。

アシタカの置かれてる状況は、このような感じだと言えるでしょう。

タタラ場ではアシタカは温かく迎え入れてくれました。

しかしアシタカは表情には出さなかったものの、故郷の文化との違いに激しい孤独感を感じていたと僕は思います。

森の中で孤独を感じるサン

サンの方も見ていきましょう。

サンの生い立ちについてはモロからアシタカへのセリフから分かります。

だまれ小僧!

お前にあの娘の不幸が癒せるのか。

森を侵した人間が我が牙を逃れるために、投げてよこした赤子がサンだ!

お前にサンを救えるか!

出典元:宮崎駿監督、「もののけ姫」、スタジオジブリ、1997年

出典元:楽天市場「みにちゅあーとキット スタジオジブリmini もののけ姫 モロとアシタカ

サンは親に捨てられたのです。

サンは人でありながら、自分が山犬であると言い、人間に対して憎悪の感情を持っているのはこうした理由です。

モロは赤子のサンを気の毒に思ったのか、自分の娘として大切に育ててきたのです。

しかし、モロはアシタカにこうも言っています。

(サンは)人間にもなれず山犬にもなりきれぬ、哀れで醜いかわいい我が娘だ。

出典元:宮崎駿監督、「もののけ姫」、スタジオジブリ、1997年

サンが自分をいくら山犬だと思っていても、どうしたって人間であることに変わりがないのです。

モロ一族はサンの事を仲間として大切にしていますが、他の獣達は違います。

人間のサンの事をよく思っていないはずです。

猩々たちには「山犬の姫は人間だから」と言われ、乙事主率いるイノシシ達にも「なぜ人間がここにいるんだ!」という感じでサンは森側の者たちからも非難されています。

親に捨てられ、人間を憎んでいるにも関わらず、「お前は人間だ!」と非難され続けてきたであろうサン。

いったいどれほどの孤独を感じていたでしょう。

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互いを支え合うアシタカとサン

アシタカとサン。

2人が惹かれ合ったのは、そうした孤独をお互いに感じ取ったからではないかと僕は思うのです。

アシタカにサンが口移しで食べさせるシーンがありますが、その場面ではアシタカが涙を流しています。

故郷を追い出されずっと孤独な思いをしてきたアシタカが、サンによって初めて温もりに触れたからではないかと思いました。

出典元:楽天市場「もののけ姫 ポストカード 食べ物シリーズ(サンの干し肉)jmononoke-69

アシタカの孤独を癒せるのは同じように孤独を味わっているサンでなければならなかったのでしょう。

アシタカとサンは、別々の場所でそれぞれ共に生きていく約束をしました。

アシタカは故郷に戻れませんから、どこにも行き場はなくタタラ場で暮らすしかありません。

しかしサンは今更タタラ場で人間として生きていくわけにもいかないでしょうし、かと言ってアシタカも森で暮らすことは獣達が許しはしないでしょう。

2人はどうしたって別々に暮らさなくてはならないのです。

しかし、アシタカにとってはタタラ場は故郷の蝦夷の文化とは違いますから、どうしたって馴染めないと思います。

一方サンの方も今まで以上に森の獣たちからの風当たりが厳しくなるでしょう。

サンを守ってきた母親のモロがもうこの世にいないからです。

ですからお互いに孤独を感じながらそれでも生きていかなければならないのです。

 だからこそアシタカとサンは、その孤独を互いに支え合っていってるのだと僕は思うのです。

他のスタジオジブリ作品については『スタジオジブリを引退した宮崎駿作品まとめ!監督の復帰に期待!』の記事を御覧ください。

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